【塾なし中学受験】『予習シリーズ 算数』を使った学習法(独学の場合)

予習シリーズ5年㊤ 算数

「子どもが中学受験をしたいと言っているけれど、他の習い事もあって塾に行く余裕がない」、もしくは「塾に行かせて子どもを勉強漬けにするようなことはしたくない」とお考えの方は、少なくないと思います。

実際私の父親は後者のタイプで、最初は私がいくら塾に通いたいと言っても行かせてくれませんでした。

とはいえ、「塾に通わなければ上位校・難関校には受からない」というわけではありません。

逆に独学で中学受験を目指すことで、自分のペースに合わせて効率的に勉強できるうえ、子どもの自主性も育ちます。
塾に通えば、先生から「やりなさい」と言われたことをやるだけですが、独学の場合は、自分で計画を立てたり、弱点の分析をしたりなど、主体的に勉強しなくてはなりませんからね。

今回は、独学で中学受験を目指す方向けに、『予習シリーズ』を使った学習法、とりわけ中学受験の中で大切な「算数」についてまとめていきたいと思います。

4年生(3年生の2月)から学習を始めることを想定して書きますが、別に5年生、6年生から始めたからと言って間に合わないというわけではありません。
実際私は5年生から勉強を始めて第一志望に合格しましたし、私の過去の生徒でも、5年生の途中から始めて第一志望校に合格した生徒がいます。

ただ、学習開始が遅くなった場合、早く始めたお子さんより時間がないのは事実ですから、その分集中して学習を進める必要はあります。
しかし時間がなくても、できるだけ4年生のテキストを飛ばさないでいただきたいと思います。
小学校の進度と受験生の進度は全く違い、受験生にとっての基礎が凝縮された4年生のテキストを飛ばしてしまうと、土台があやふやなまま5年生のテキストに突入してしまうことになり、結果として身につくものも身につかなくなってしまうリスクが高まるからです。

私の今の生徒も5年生から受験勉強を開始しましたが、4年生のテキストから始めさせました。そのくらい、4年生のテキスト(特に算数)は重要であると認識しています。

それでは、各学年の予習シリーズ(算数)の使い方を具体的にみていきたいと思います。

予習シリーズ4年 上・下

単元は以下の通りです。

4年上:掛け算と割り算・角の大きさと性質・計算の決まりと順序・和差算・植木算・少数(1)・分数(1)・正方形と長方形・大きな数とおよその数・三角形の性質・周期算・立方体と直方体(1)・等差数列・つるかめ算・四角形の面積・三角形の面積

4年下:約数と公約数・倍数と公倍数・条件整理と推理・円(1)・分配算・少数(2)・分数(2)・方陣算・分数(3)・消去算・割合(1)・場合の数(1)・立方体と直方体(2)・速さ(1)・場合の数(2)

予習シリーズには5回ごとに「総合回」があり、4単元の総復習を行います。
(塾に通っている場合は、総合回に「組み分けテスト」があり、テスト結果に基づいてクラス替えが行われます。)

4年生前期から学習を開始する場合

4年生前期から受験勉強を始める場合は、時間がたっぷりありますから、基礎の習得にもしっかりと時間を割くことができます。

メイン教材である「予習シリーズ」のほかに、補助教材である『計算』『演習問題集』『週テスト問題集』なども購入して、基礎力、応用力を強化しましょう。

 

まず、予習シリーズの例題・類題・基本問題・練習問題に取り組み、その単元で学ぶべきことを理解します。

このとき、できなかった問題は必ず次の日に解き直しましょう。その時にも解けなかったらまた次の日にも…というように、解けるようになるまで繰り返します。

予習シリーズの次は、演習問題集です。
基礎に自信がない場合は基本問題を、基礎はもう大丈夫、もっと難しい問題にチャレンジしたいという場合は発展的な問題に挑戦しましょう。

演習問題集も予習シリーズと同じように、解けなかった問題は必ず復習し、解けるようになるまで繰り返しましょう。

理解があやふやだと感じたら、予習シリーズに戻って、似たような問題を解きなおしてみることも効果的です。

演習問題集が終わったら、次は『週テスト問題集』です。自分のレベルにあったクラスのものを解き、単元の理解度を確認しましょう。

もちろん週テスト問題集も、できなかった問題の復習はお忘れなく。

 

また、『計算』は、毎日1ページ取り組むようにしましょう。

ただ、「1週間で8ページ」という構成になっていますから、7日に1日は、2ページ取り組む必要があります。

日曜日などの時間がある日に2ページ取り組めばいいでしょう。

以下、副教材についての解説していきます。

計算

四谷大塚からは、『計算』という問題集が出版されています。

毎日約8題の計算問題・2題の一行問題に取り組めるようになっており、基礎力の定着・計算力の強化に欠かせません。

演習問題集

予習シリーズのカリキュラムに沿って構成されています。

『演習問題集』のほかに、基礎的な問題を集めた『基本演習問題集』や、発展的な問題の多い『応用演習問題集』があります。

お子さんのレベルに合ったものを選択してください。

実力が全く分からない場合は、ひとまず『演習問題集』を購入し、レベルが合わないと感じたら、『基本演習問題集』や、『応用演習問題集』に変更するようにしてください。

週テスト問題集

四谷大塚の生徒は、1単元学ぶごとに「週テスト」を受けます。

『週テスト問題集』は、前年の週テスト問題をまとめたものです。

この問題集に取り組むことにより、各単元の定着度を確認するとともに、「試験に慣れる」という効果もあります。

難易度順に「s(難しい)・c(やや難しい)・b(やや易しい)・a(易しい)」となっていますので、実力に合わせて、最も適切だと思うものを解きましょう。
(ちなみに、受験生の「易しい」は、一般の小学生にとっての「易しい」とは比べものになりませんから、「a問題を解いているからうちの子はレベルが低い」というわけでは全くありません。)

一般に、安定して平均点以上を取れるようなら、難易度を一段階あげてよいと思われます。(前年の平均点が巻頭に載っています)

4年生後期以降に学習を開始する場合

4年生後期、もしくは5年生以降に学習を開始する場合は、4年生の教材の学習にあまり時間を割くことができませんから、『演習問題集』『週テスト問題集』は購入しなくても大丈夫です。(もちろん、勉強以外に特にやることがなくて時間があり、さらにお子さんもやる気に満ちている、という場合は購入していただいてもいいかもしれません)

しかし、『計算』だけは必ず取り組むようにしてください。毎日この問題集を解くことで、入試突破に必要な基礎力をしっかりと身につけましょう。

学習法については、上の「4年生前期から学習する場合」の青文字部分をご参照ください。(演習問題集や週テスト問題集については、お子さんの状況次第でご判断ください)

予習シリーズ5年上

学習単元は以下の通りです。

倍数と約数・平均に関する問題・多角形の性質・割合(2)・円(2)・食塩水・売買損益・差集め算・柱体とすい体・場合の数(3)・場合の数(4)・数に関する問題・速さ(2)・容器と水量(1)・旅人算とグラフ(1)・旅人算とグラフ(2)

「このなかで、とくにどれが大事ですか?」と聞かれても、答えようがないくらいすべて大切な単元です。
まあ、しいて言うならば最も大切なのは「割合」でしょうか。割合が分かっていないと解けない問題ってすごく多いですから。
いやでもやっぱり、本当に全部大事です。

4年生の教材で確立した土台の上に、入試で必要とされる実力を積み上げていく段階にさしかかります。

学習方法は、基本的に4年生の部分で解説した方法(青文字部分)と変わりませんが、教材の分量がぐんと増え、内容も難しくなりますので、より一層力を入れて勉強に取り組まなくてはなりません。

予習シリーズ5年下

比(1)・比(2)・平面図形と比(1)・平面図形と比(2)・速さと比(1)・速さと比(2)・平面図形と比(3)・規則性に関する問題・速さと比(3)・流水算・通過算・仕事算・容器と水量(2)・和と差に関する問題・図形の移動(1)・図形の移動(2)

いよいよ出てきました、「比」!!

「比を制する者は受験を制す」とも言われるくらい、中学受験では重要な要素となっています。

「比」の考え方は算数だけでなく理科でも使いますしね。

しかしだからと言って、「算数は5年下だけ頑張ればいい」というわけではもちろんありません。

単元を見ていただいてもわかるように、「平面図形と比」「速さと比」などというように、「図形」や「速さ」などの様々な概念に、「比」を用いていることが分かります。

つまり、「図形」や「速さ」をしっかり理解していないのに、そこに「比」を持ち込めば、ますますわけの分からないことになってしまってお子さんは混乱するでしょう。

ですから、4年生の教材や5年上で、算数の様々な単元の、基本的な考え方をしっかりマスターしておく必要があるのです。

5年上までがしっかりと身についたうえで、「比」を用いることができるようになれば、さらなる強力な「武器」を身につけたことになります。

予習シリーズ6年上

文章題(1)・数と規則性(1)・平面図形(1)・条件整理・場合の数・立体図形(1)・数と規則性(2)・速さ(1)・文章題(2)・数と規則性(3)・平面図形(2)・変化とグラフ・立体図形(2)・平面図形(3)・速さ(2)

6年上は、4年生・5年生で習ったことの「総復習」といった感じです。

今までの学習で「得意な分野」「苦手な分野」といったものが出てきていると思いますので、苦手分野は基礎からしっかりと見直し、得意分野はさらに磨きをかけていきましょう。

6年上では、『演習問題集』がなくなり、かわりに『実力完成問題集』があります。(レベルに応じて、『基礎力完成問題集』や、『応用力完成問題集』を選択することもできます。)

また、算数が得意でもっと頑張りたい、という場合は、『算数難問題集』や、『総合問題集』に挑戦するのも良いでしょう。

『算数難問題集』は、男子御三家レベルを志望する場合の対策として有効だと言われています。

『総合問題集』は、基本的な問題とややレベルの高い問題を網羅していますから、「演習量をこなしたい」という場合に最適です。

予習シリーズ6年下

単元は以下のようになっています。

文章題(1)・数と規則(1)・図形(1)・文章題(2)・数と規則(2)・図形(2)・文章題(3)・数と規則(3)・図形(3)・文章題(4)・数と規則(4)・図形(4)・入試直前対策(1)・入試直前対策(2)

 

入試に向けて、実践力を鍛え、スパートをかけていく教材です。

予習シリーズ6年下は「難関校対策」と「有名校対策」の2冊あり、自分の学力や志望校の難易度に応じて選択できます。

「難関校対策」は応用力の完成、「有名校対策」は基礎力の完成に重きを置いています。

また6年下では、副教材として『入試実践問題集』があります。この教材は、単元別にさまざまな学校の過去問などが載っており、実践的な問題集となっています。

もちろん、『計算』は今まで通り続けて計算力・基礎力を安定させ、『週テスト問題集』で実践力を磨きましょう。

まとめ

四谷大塚の教材を使った算数の学習についてまとめました。

この記事が、中学受験を目指すご家庭のお役に立てば幸いです。

あわせて読みたい記事

人気の受験算数問題集、『プラスワン』のレベル、使い方は?

【中学受験】国語の言語分野確認と、『四科のまとめ 国語』の使い方徹底解説!!

【中学受験】社会の暗記のコツと、『四科のまとめ』のレベル、使い方

【中学受験】暗記が苦手!!対策はどうすれば??

【中学受験】計算力をつけたい!おすすめの問題集は??

関連記事

コメント

ピックアップ記事

  1. 予習シリーズ5年㊤ 算数
    「子どもが中学受験をしたいと言っているけれど、他の習い事もあって塾に行く余裕がない」、もしくは「塾に…
  2. マヤ文明
    メキシコにある世界最大の水中洞窟で、マヤ文明の遺跡や化石が発見されました。 このことが発表されたの…
  3. スケート靴2
    みなさん、スケートはお好きですか? 「滑らないけど、観るのは好き」という方は多いかもしれません。 …
  4. 野球ボール 空
    早いもので2017年も残すところあと僅か。球界はオフシーズンに突入しています。来年に向けて英気を養っ…
  5. 日本の未来の大問題
    2月1日。 全国の小学6年生のうち、今日が今までの人生でもっとも大きな一日、という子供たちは少…
  6. 紀平 フリー
    あの紀平選手がやってくれました、、、!! ジュニアグランプリファイナルの女子フリースケーティン…
  7. 脳1
    病気や怪我で入院した患者が、認知症を患っていると、退院してもまた同じ病気や怪我で再入院するリスクが1…
  8. オリコン1位の英会話スクールとして有名なGaba。 電車の中の広告でもよく見かけますが、どのような…
  9. 野球
    みなさんこんにちは。今回は横浜DeNAベイスターズに所属する桑原将志(くわはら まさゆき)選手につい…
  10. キャベツの蒸し煮
    こんにちは。 暖かくなってきましたね、、、! 今回取り上げるのは、「キャベツ」です。 …

ピックアップ記事

  1. 宇野昌磨GPフランス大会2017
    さて、グランプリシリーズフランス大会が終了しましたね。 順位は以下の通りでした。 【男子…
  2. ブログネタ
    「ブログ開設初期は毎日更新しろっていうけど、そんなにネタ持たないなあ」 「すぐネタ切れしちゃうよ」…
ページ上部へ戻る