統合失調症とは??症状や治療、なりやすい人について解説します

統合失調症1

統合失調症とは、脳の前頭葉、側頭葉、大脳辺縁系などの機能に異常が見られる病気で、原因はまだはっきりとは解明されていません。

症状としては、幻聴や妄想、興奮、引きこもり、社会性の低下などがあります。

 

私は、自分が以前心の病で苦しんだ経験から、人間の心のはたらきや精神疾患などについて勉強するようになりました。

この記事が、統合失調症で苦しんでいる方や、そのご家族・友人などの方々のお役に立てば幸いです。

統合失調症になりやすい人の特徴は??

病気を発症する前の性格を「病前気質」といいますが、統合失調症の患者さんの病前気質は、「分裂気質」の傾向があると言われています。

分裂気質とは、精神医学者クレッチマーによる気質の分類の一つで、内気でおとなしく控えめであり、神経質なところと無頓着なところが混在しているような気質です。

これらはすべての人に当てはまるというわけではありませんが、発症と何らかの関係があると考えられています。

発症のきっかけは??

大きなストレスを感じるような、人生の大きな転機を経験することで、統合失調症を発症してしまうことがあると言われています。

例えば、進学や就職、結婚などが挙げられます。

しかし最初に述べたように、統合失調症の原因ははっきりと断定することができません。

環境的要因や遺伝的要因が複雑に絡み合い、脳がストレスに弱くなっているところに、何らかの大きなストレスがかかることによって発症につながるのではないかと考えられています。

統合失調症は自分で認識するのが難しい

統合失調症では、患者さん自身が、「自分は病気である」と理解し、それを認めることが困難であると言われています。

統合失調症にかかっている人は、「幻聴」や「妄想」が現実のものではなく、病気の「症状」であると指摘されてしまうと、自分を守るために行ってきた解釈を否定されることになってしまうからです。

また、精神疾患に対する偏見はいまだに世間に広がっているため、自分が精神疾患だと認めたくない、という感情もあります。

治療を行っていくには、まず患者さんに「自分は病気である」という認識、つまり病識を持ってもらい、「自分は統合失調症という病気だが、大丈夫、ちゃんと治療すれば普通に生きられるようになる」という意識を持ってもらう必要があります。

そのためにも、家族や友人の様子がおかしく、幻聴や妄想に囚われてしまっているようなら、まず病院に連れていき医師に診断をしてもらうことで正しい病名を把握することが大切です。

統合失調症に限らず、本人がきちんと病識を持つことは、回復への第一歩です。

「回転ドア現象」が起こってしまう理由

統合失調症は、一度入院治療して退院してもすぐに再入院してしまい、入院と退院を繰り返してしまうことが多いと言われてい、「回転ドア現象」という言葉を使って説明されます。

こうなってしまう理由を一言で表すと、患者さんやそのご家族が、統合失調症について「無知」であることだと言われています。

ある研究によると、入院中に薬物療法を受けながら、「心理社会的療法」という患者心理教育に参加し、統合失調症について理解を深める勉強をした患者さんの五年非再入院率は、薬物療法だけの患者さんのそれの二倍高いということが分かっています。

「五年非再入院率」とは、入院治療した患者さんのうちで退院後五年間、再入院も通院中断もせず継続して通院できている患者さんの割合のことです。

つまり、統合失調症について勉強して「無知でなくなること」により、回転ドア現象を防げる可能性が大きく高まるわけです。

逆を言えば、「統合失調症について勉強せず無知のままでいれば、回転ドア現象を起こしやすくなってしまう」ということになります。

さらに、患者さんが心理教育を受けるだけでなく、そのご家族が同じく心理社会的療法である「家族心理教育」を受けると、患者さんの五年非再入院率は

薬物療法だけの患者さんのそれの3.5倍に高まることが分かっています。

患者さんだけでなくご家族も統合失調症について学び、患者さんへの適切な接し方を身につけることが、非再入院率の増加につながっているのですね。
患者さんの意識も大切ですが、ご家族の意識や接し方も大変重要であることが分かります。

このように、患者さんとご家族の両方が無知から脱出し、統合失調症への理解を深めることが、患者さんの回復に大きく貢献するのです。

急性期には自分の判断を停止

統合失調症の症状のうち、幻聴や妄想、興奮などの陽性症状が著しい時期を「急性期」といいます。

急性期の患者さんは、幻聴や妄想などに支配されてしまっており、興奮していたり考えがまとまらなかったりします。

このようなとき、患者さん自身は的確な判断をすることができません。

そのため、患者さんは一旦自分の判断を停止し、ご家族や医師の判断を優先する必要があります。

慢性期には患者が主導権を

急性期を過ぎて慢性期、維持期に入ると、患者さんの社会性の回復と自立の実現を目標として、治療が進められていくことになります。

この時期になると、患者さんはご家族にサポートしてもらいながらも、主体的に治療に向き合い、自分の人生に対して主導権を握っていくことが望ましいと言えます。

自分から何も行動せずにただ医師の言うことを聞いているだけではなく、自分から医師に正しい情報を豊富に伝え、適切な助言を受けた上で日常生活でそれを実行する、という習慣をつけなければなりません。

再発防止のための自己管理を

統合失調症は、再発が多い病気です。

それを防ぐために、患者さんは以下のことに気をつけなければなりません。

一つは、病気の症状が出ていたころの記憶を整理し、「あの時の自分は病気だった」という病識をもち、過去への囚われをなくすことで、心のエネルギーを現実に向けやすくすること。

そして、医師や家族に相談をして安心することで、将来への不安が増大してしまうことを防ぐこと。

また、自立への過程で、焦ったり、諦めてしまわないこと。

最後に、自分の心のエネルギーの限界設定をして、高すぎる目標を設定したり、頑張りすぎたりしないようにすることが大切です。

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