知らないではすまされない!「キリスト教」は必須の国際教養

キリスト教

キリスト教を知るべき理由

キリスト教の信者は、世界に約22億人います。

世界最大の信者数を誇ると同時に、その教理や風習は、私たちの生活や文化に大きな影響を与えています。

日本ではキリスト教の信者は少ないですが、クリスマスを祝ったり、結婚式を教会で行ったりするという方は多いと思います。

このように、キリスト教の信者ではなくとも、キリスト教の文化は、私たちの生活に密接に結びついているのです。

さらに、キリスト教は世界標準の知識として身につけておく必要があると思います。

私はキリスト教の信者ではなく、家族や近い親戚にも信者はいませんが、両親から「キリスト教についてはちゃんと勉強しておいた方がいいよ」と言われたのを覚えていますし、国際情勢を俯瞰するうえでは欠かせない知識だと思います。

この記事は、「キリスト教の信者になりたいわけではないけれど、キリスト教の基本くらいはちゃんと知っておきたい」という方向けです。

(信者の方や、すでにキリスト教について勉強したことのある方にとっては、「当たり前のことばかり」かもしれません。)

なお、教義や聖書の解釈は、宗派によって様々なものがありますが、この記事では、最も一般的と考えられる説を取り上げています。

また、この記事で触れるのは、本当にキリスト教の「初歩の初歩」です。

これを読んでキリスト教への興味が深まり、さらに学んでみたいと思った方は、ぜひキリスト教関連の書籍を読んだり、『聖書』を直接手に取って読んでみてください。

きっといろいろな気づきがあると思います。

 

※この記事を書いた筆者は、キリスト教について深く研究しているわけではなく、「教養」として学んだことを共有させていただきたいと思い書いたものです。
そのため、信者の方が違和感を覚えたり、内容が薄すぎると感じられるようなことがあるかもしれません。
ひとえに筆者の浅学によるものです。お許しください。

ユダヤ教とキリスト教

キリスト教は、ユダヤ教を母体として生まれました。

ここからは、ユダヤ教の簡単な解説と、そこからどのようにキリスト教が成立していったのかについて触れます。

ユダヤ教

古代イスラエル人は、パレスチナ地方で遊牧生活をしていましたが、度重なる異民族の攻撃や支配を受け、苦難に見舞われていました。

このような中、イスラエル人は民族の団結を求めて信仰心を深めていき、ユダヤ教が成立しました。

ユダヤ教の創造神を「ヤハウェ(ヤーヴェ)」といい、この神が「イスラエルの民を選んだ」とされています。

神は、彼らが「律法」を守ることで、「救い」がもたらされると約束します。

(この約束は、キリスト教では「旧い契約」とみなされているため、「旧約」と呼ばれます。)

民が律法を破ると、神は厳しい裁きを下します。

前6世紀、律法を破ったイスラエル人は、バビロンに奴隷として連行されてしまいました。「バビロン捕囚」です。

捕囚から解放されると、イスラエル人は故郷エルサレムに神殿を再建し、律法を徹底的に守る教団を形成します。

このようにして、「ユダヤ教」が成立しました。

律法は「絶対のもの」とみなされて人々の日常生活を厳しく規制し、律法を守れない人は差別の対象にまでなったのです。

キリスト教の成立

ナザレに生まれた「イエス」は、このような「律法主義」を批判します。

形式的に律法を守ることに重きを置くべきではなく、内面的に神に従い、神の意志である「愛」を実践すべきであると説きました。

またイエスは、神が創造された人間はすべてみな平等であり、貧しい人・社会的に弱い立場にある人こそ救われると教え、この考えはユダヤ教の祭司や学者たちの感情を逆なですることになりました。

このようなことからイエスは、神を冒涜し世を乱すものとして告発され、十字架で処刑されてしまいます。

しかし『新約聖書』には、イエスは死後復活、昇天したと記されています。

そして、イエスこそ預言されていた「メシア」(救い主)であるという信仰が広まり、イエスを救い主として信仰する集団が形成され、キリスト教が生まれました。

そしてキリスト教の教えは、ユダヤ人という民族を越えて世界中に広がり、世界最大の信徒数を誇る宗教となりました。

キリスト教とは

キリスト教を一言で説明すると、「イエスは神の子であり救い主であると信じる宗教」です。

その信仰は「イエス・キリスト」という言葉に集約されています。

「イエス・キリスト」とは、「イエスはキリスト(救い主)である」という意味です。(「キリスト」は名字ではありません。)

キリスト教の教理によれば、神の子であるイエスは、あえて十字架にかかって死に、全人類の罪を贖ったのです。

人間の罪は償いきれないほど深くなってしまい、自分自身でその罪を背負いきれなくなったために、神がかわりに償って、人類の罪を帳消しにしたということです。

また、イエスの死後の復活は、すべての死者の復活の先駆けであるとされています。

イエスと同じように、すべての死者が終末において復活すると考えられているのです。

(キリスト教では、この世界には終末が訪れると考えられています。)

旧約聖書と新約聖書

旧約聖書

『旧約聖書』は、神が世界を創造した「創世記」から始まります。

神は人間と契約関係を結び、人間が神の掟を破って異教の神を信じると激しく怒り、厳しい罰を下します。

このように、『旧約聖書』の神は人間に裁きを下す恐ろしい神ですが、これは「無慈悲」なのではなく、父親が子供を叱るような、愛情に満ちた表現であるとされます。

『旧約聖書』の「預言者」たちは、神の戒めを守るよう、人々に神の意志を伝える役割を果たします。

新約聖書

『新約聖書』の福音書でイエスが伝える神は、『旧約聖書』と比べてさらに慈悲深く愛情深い神です。

たとえ人間の心が神から離れ、罪を犯してしまっても、大きな慈しみをもってその罪深い人間を受け入れようとします。

イエスが説く第一の掟は、「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛しなさい」

そして第2の掟は、「隣人を自分のように愛しなさい」です。

 

マタイによる福音書には、有名な「山上の説教」がありますが、ここに「汝の敵を愛せよ」という教えがあります。

これは当時のユダヤ社会にはない、新しい教えでした。

またイエスは、律法主義の立場からは「卑しい存在」として見られていた徴税人や犯罪者も、救われる道があると説きました。

神の下では、善人も悪人もみな同じように救われるのです。

まとめ

国際教養としておさえておきたい「キリスト教」について、本当にさわりだけですが基本事項をまとめました。

聖書の詳しい内容には触れることができませんでしたが、この記事が少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。

 

また最近は、仏教や儒教などの東洋思想にも興味を持っているので、そちらについての記事もいつか書ければなと思っています。

色々な思想を勉強していると、過去の偉人たちが、人間の「愛」や「苦悩」について考えをめぐらし、多くの教えを残していることに圧倒されます。

今後も色々な思想について学んでいければなと思います。

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