世界のもっとも貧しい人々に尽くした修道女、マザー・テレサ

マザーテレサ

「マザー・テレサ」という名前を知らない、という方はまずいないでしょう。

生涯を通じて世界の貧しい人たちに尽くし、1979年にはノーベル平和賞を受賞しました。

マザー・テレサの生い立ち

マザー・テレサは、1910年8月26日、旧ユーゴスラビアのスコピエという町に生まれました。

両親はアルバニア人で、ボワジュという名字でした。

マザー・テレサは「アグネス・ゴンジャ(花のつぼみ、という意味)」と命名され、幸せな家族の中ですくすくと育ちました。

アグネスの父は政治活動に深くかかわっており、また母は賢く思いやりのある女性だったといいます。

ボワジュ一家は敬虔なカトリック教徒で、アグネスも幼いころから毎日お祈りをし、母からは「めぐまれない人たちへの思いやりをいつも忘れないように」と教えられていました。

しかし、アグネスは9歳にして父を失ってしまいます。

母はしばら夫の死にうちひしがれていましたが、やがて気力を取り戻し、手作りの刺繍製品などを売って家計を助けるようになりました。

アグネスはそんな母を見て、逆境の中でも決してくじけず強い心をもって歩んでいくこと、という教訓を学んだことでしょう。

アグネス、修道女に

アグネスは、14歳になるころには、自分は将来宣教師になってインドへ行きたいという希望を持っていました。

しかしその願望をかなえるには、修道女にならなければなりません。

ある日アグネスは、アイルランドのロレット女子修道会が、インドにシスターを派遣しているという話を耳にします。

さっそく、ロレット修道会の修道女になれるかどうか問い合わせてみたところ、まずはパリにいる女子修道院長と面接しなければならないということでした。

面接はうまくいき、アグネスはしばらく修道女になるための訓練と、英語の勉強をすることになりました。

アグネス、インドへ

ロレット修道会に入って6週間たった1928年12月1日、アグネスはついにインドへの船旅に出発しました。

船がカルカッタに到着したのは、1929年1月6日のことです。

そして1929年5月23日、アグネスは晴れて修道女となり、テレサと改名しました。

1931年5月24日には、修道女として「清貧」「貞潔」「従順」の3つの誓いを立てました。

シスター・テレサはダージリンに移り、ロレット修道院が設立した学校で教鞭をとることになります。

仕事は教職だけではなく、病院の手伝いなどもありました。
そしてこのときテレサは、貧困の苦しみにあえぐ人を自分の目でじかに見ることになるのです。

ダージリンでの修練が終わると、テレサはカルカッタにあるロレット修道院で暮らすことになりました。
そして、修道院付属の聖マリア女学校で、歴史と地理を教えることになりました。

1937年5月14日、シスター・テレサは終生誓願をたてて正式の修道女になるとともに、聖マリア女学校の校長に就任しました。

神からの呼びかけ

1946年、9月10日のことでした。

汽車でダージリンに向かう途中、シスター・テレサに異変が起こります。

今していることよりもっと重要な、新しいことをするようにと神からの呼びかけがあったと、テレサは確信したのです。

テレサはこの出来事を、「神からの真実のお告げ」と呼んでおり、シスターたちは、この日を「インスピレーションがわいた日」として年ごとに祝うようになりました。

テレサは、カルカッタのスラムに出て、もっとも貧しい人たちとともに生活し、その人たちのために働くことこそ、神が自分に望まれていることだと信じました。

カルカッタの大司教から修道院を出る許可が届くと、シスター・テレサはロレット修道院を後にし、貧しい人たちの中の、もっとも貧しい人々のための活動を開始します。

マザー・テレサ 活動年表

1948年 ロレット修道院を出る。→パトナの「聖家族病院」で働く。

カルカッタのスラム地区へ出て、子どもたちを集めて青空教室を開く。

1949年 初めての協力者シスター・アグネスがテレサの活動に加わり、その後も次々と協力者が現れる。

1950年 ローマ法王ピオ12世が、テレサの「神の愛の宣教者会」を正式な修道会として認める。

1952年 助かる望みのない人びとのための「死を待つ人の家」が開かれる。

1955年 「孤児の家」が開かれる。

1963年 「神の愛のブラザー宣教者会」が活動を始める。

1969年 ハンセン病患者のために「平和の村」をつくる。

1971年 「ヨハネ23世教皇平和賞」を授与される。

1972年 ジョン・F・ケネディ賞受賞。

1975年 「神の愛の宣教者会」創立25周年を迎える。施設の数はインド国内と海外合わせて88、シスターの数は1135人となる。

アルバート・シュヴァイツァー賞を受賞する。

1979年 ノーベル平和賞受賞。

1981年 初めて日本を訪れる。

1983年 エリザベス女王より、優秀修道会賞を授与される。

1997年 9月5日、心臓発作のため逝去。

2003年 ヴァチカンにて列福される。

2016年 列聖される。

マザー・テレサが残した名言

マザー・テレサ(Mother Teresa)は、数々の名言や格言を残しています。

以下のサイト様でたくさんとりあげられているので、ぜひご覧ください。

癒しツアー マザー・テレサの名言・格言

数ある名言の中でも、私は以下の言葉が特に好きです。

思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。

引用元:http://www.compass-point.jp/kakugen/2882/

私たちは日々生活する中で、たくさんのことを考えます。

「別に頭で考えるだけだったら誰にも分からないし」と思いがちですが、このマザー・テレサの格言は、そんな私たちに思考の重要性をはっと気づかせてくれます。

思考はいつか言葉に、言葉はいつか行動に、行動はいつか習慣に、習慣はいつか性格に、そして性格はいつか運命に。

もしかしたら、今私たちが「偶然自分たちに降りかかってきた」と思っていること(いいことも悪いことも)は、もしかしたらどこかで自分が招いたことなのかもしれません。

マザー・テレサに限らず、「成功者」もしくは「偉人」と言われている人の多くは、似たような言葉を残しています。

例えば、ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』という本は有名ですよね。

まとめ

マザー・テレサの生い立ち、活動、そして名言についてまとめました。

この記事を読んでマザー・テレサの活動や、「神の愛の宣教者会」についてもっと知りたいと思われた方には、以下の書籍もぜひご参考になさってください。

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