ライト兄弟 ~「空を飛ぶ」という夢をかなえた男たち~

ライト兄弟1

飛行機を発明したライト兄弟にまつわる書籍はものすごくたくさんありますが、その中の数冊を読んでみる機会がありました。

今回は、ライト兄弟に関して知ったことの中で、特に印象に残ったことなどを取り上げ、二人はいったいどんな人だったのかについてまとめていきたいと思います。

(ただ、私は航空分野の専門家ではありませんので、科学的なことを詳しく説明することはできません。物理学的なことや、技術的なことについて詳しく研究したいという方には、この記事は向かないと思います。あらかじめご了承ください。)

ライト兄弟より前の飛行研究者

人間が空を飛ぶことを夢見て飛行の研究に取り組んだのは、ライト兄弟が初めてではありません。

それより前にも、たくさんの人が飛行の研究や実験を重ねていました。

今回は、その中でもとくに有名な人物をご紹介したいと思います。

レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452年~1519年)

イタリアのルネサンス時代を代表する芸術家であり、絵画「モナ・リザ」や「最後の晩餐」など多くの作品で知られるレオナルド・ダ・ヴィンチは、有能な科学者でもあり、その膨大な手記には数々の科学的研究の成果が残されています。

そんな彼は、人間が空を飛ぶことを真剣に考えていました。

ダ・ヴィンチは鳥の飛行を分析し、重航空機の詳細なスケッチをいくつも残しています。

(重航空機とは、空気より重い航空機のことで、飛行機・グライダー・ヘリコプターは重航空機にあたります。一方軽航空機は空気より軽い航空機で、飛行船や気球は軽航空機にあたります。「航空機」とは、重航空機と軽航空機の総称です。)

しかし彼は自分のアイディアを公にすることはなく、実用的な飛行機の製作は夢のまま終わってしまいました。

オットー・リリエンタール(1848年~1896年)

ドイツの機械製作者であるオットー・リリエンタールは、鳥の飛翔を力学的に研究し、『飛行の基礎としての鳥の飛翔』を出版しました。

そして自らの理論を裏付けるために、1891年から滑空の実験を開始し、1893年、グライダーによる滑空に成功したのです。

リリエンタールは、ハンググライダーによる飛行の草分けとして広く名を知られることになります。
この「空飛ぶ男」は、世界中の新聞や雑誌をにぎわし、コウモリのような翼をつけて空高く飛ぶ写真が、たくさん出回りました。

そんな名声の絶頂にあった時、彼のグライダーが強風にあおられて墜落してしまいます。
1896年8月9日のことでした。
リリエンタールは背骨を骨折し、翌日ベルリンの病院で息を引き取りました。

最後に、「犠牲はつきものだ」という言葉を残したそうです。

ウィルバーとオービル

有名な「ライト兄弟」の兄と弟のそれぞれの名は、「ウィルバー」(兄)と「オービル」(弟)でした。

この二人は大変仲が良く、何をするにも一緒だったそうです。

兄弟は幼いころから、物を作ったり作ったり直したりすることが得意でした。

 

ご存知の通りライト兄弟は飛行機を発明しましたが、驚くべきことに、ウィルバ―もオービルも、化学や工学の専門教育は一切受けていないのです。

2人とも高校を中退しており、大学にも行っていません。

つまり、学校で専門的な知識を身につけたのではなく、すべて独学で学んだのです。

最初の実用飛行機

ライト兄弟は、エンジンをつけ、持続して飛び、操縦可能な世界初の飛行機を完成させました。

そのことを知らせる電報を父であるライト牧師が受け取た時、牧師はこの吉報を新聞に発表しました。

ウィルバ―、36歳。オービル、三十二歳。双子のように分かちがたい兄弟は、数年間も、物理学者が研究書を読むように、航空学に関する文献を読みふけった。そして、共に研究し、議論し、実験を積み重ねた。生まれつき手先が器用な二人は、すべてを自費でまかないながら、共同でグライダーの発明、組み立て、操縦を成し遂げ、とうとう飛行機『ライト・フライヤー』が完成した。この栄誉は二人に平等に分かちあたえられるべきものである。(ラッセル・フリードマン著 松村佐知子訳『ライト兄弟 空を飛ぶ夢にかけた男たち』130ページより)

しかし一般の人々は、なかなか「飛行機」というものを信じることができませんでした。

ウィルバ―が飛行の実演のためヨーロッパに入った時にも、パリの新聞が『飛行士か、ペテン師か?』という見出しの社説を出すほどだったのです。

ウィルバーはフライヤーの準備に少し手間取ったものの、どうにか支度を整え、ル・マンに近い小さな競馬場で、最初の公開飛行を行うと発表しました。

 

そして公開飛行当日、半信半疑の見物人たちが見つめる中、白くて大きなフライヤーが格納庫から引っ張り出されました。

エンジンが規則的な音を立て、発信用やぐらからおもりが落とされると、フライヤーはレールの上を速度を増しながら進んでいきました。

そして機体は空中に浮きあがって空に向かって上昇し、競馬場の周りをきれいに2回旋回した後滑らかに着陸しました。

それは、見物人が今までに見たことの無い見事な飛行でした。

フランスにも飛行機はあったのですが、ライト兄弟の飛行機は、それとは比べ物にならないほど素晴らしい出来だったのです。

 

その後兄弟は勝利の英雄となり、皆さんもご存知のように歴史に名を刻まれることとなりました。

参考文献

この記事を書くにあたって、何冊かの書籍を参考にさせていただきました。

とくに2冊目の『ライト兄弟ー空を飛ぶ夢にかけた男たち』という伝記は、物語のように書かれていてとても読みやすかったです。

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