意外と知らないビタミンDの働きを徹底解説!摂り方や適切な摂取量は??

ビタミンd

ビタミンDは、健康に多大な影響を与える栄養素として知られていますが、いざどんな働きがあるのか聞かれると、意外と知らなかったりしますよね。

今回は、知っているようで意外と知らないビタミンDの働きや、適切な摂取量、そして、どのように摂ればいいのかについて、見ていきたいと思います。

ビタミンDの前に、そもそも「ビタミン」って?

「ビタミン」は、「生命活動に必須であるアミン(vital amine)」を意味します。
そのなかでも本来は、体内で作ることができず、食品からとらなければならない微量元素のことを言います。

ビタミンDとは?

ビタミンDは、脂溶性ビタミン(油脂に溶けるビタミン)で、食べ物から摂ることができます。
また、日光を浴びることで、体内でも作り出すことが出きます。なので、上の定義で言うと、ビタミンDは、厳密にいうとビタミンではないですね。ある程度の日光を浴びれば、食品から摂らなくても良いからです。

しかし、日本の気候では、一年のうち半分(半年)は、ビタミンD合成に必要な紫外線B波(UVB)が不足する地域があります。
このため、食品から摂ることが必須となってくるのです。

また、ビタミンDの単位ですがIU(アイユー)という国際単位であらわされることと、㎍(マイクログラム)で表されることがあります。
単位の関係は、1㎍=40IUとなります。

ビタミンDの種類

ビタミンDには、ビタミンD₂~D₇まで6種類あり、この中でも重要なのがD₂とD₃です。
ビタミンD₂は植物に多く含まれ、ビタミンD₃は動物に多く含まれます。

以前はビタミンD₁というものもありましたが、これは、ビタミンD₂を主成分とする混合物に対して、誤ってつけられた名称だったので、現在は「ビタミンD₁」という名称が用いられることはありません。

ビタミンDの働きって?

まだ抗生物質ができる前、結核にの治療法は、日光浴でした。しかし、なぜ日光を浴びると結核が良くなるのかまでは、解明されていませんでした。
日光浴によって生成され、結核に有効な物質が発見されたのは20世紀前半のことで、そのときに「ビタミンD」と名付けられました。

また、同じようにビタミンDはくる病(硬い骨を作ることができないために骨が変形してしまう病気)の治療にも有効であることが分かっており、骨の形成において、ビタミンDがどのような働きをしているのかを解明するべく、研究がすすめられました。
ビタミンDは、カルシウムが骨に蓄えられたり、細胞内に取り込まれたりする流れの制御に関わっており、その働きに、研究者たちは注目したのでした。

しかし最近、ビタミンDは、骨の形成だけでなく、がん治療や、感染症や炎症にも効果を示すことが分かっており、さらには、1型糖尿病、多発性硬化症、クーロン病などの自己免疫疾患の治療にも、効果があるのではないかと期待されています。

遺伝子のスイッチをオンにするビタミンD

活性型ビタミンDである1,25ビタミンDは、特定の遺伝子のスイッチをオンにして、その遺伝子にコードされるたんぱく質の合成をスタートさせる働きをもっています。
1000種類以上の遺伝子が、体内の様々な組織で、1,25による調節を受けていると考えられています。
これらの遺伝子から作られたタンパク質は、その場で働くものもありますし、全身に作用するものもあります。

ビタミンDの抗がん作用

20世紀後半から、ビタミンDに、がんを予防する効果があることを証明する証拠が多く示されています。
多くの研究で、日光を浴びる時間が長ければ長いほど、一部のがんの発生率が下がることがわかってきました。
頭頚部がん、乳がん、前立腺がんなどに、ビタミンDが有効であることが分かってきており、製薬会社では、ビタミンDを用いた抗がん剤の開発に取り組んでいます。

感染症や炎症にもビタミンDが有効?

ビタミンDには、免疫を強化する働きがあることが分かってきています。それだけでなく、過剰な炎症反応を抑えることも分かっています。
また、ビタミンDの機能をうまく使えば、自己免疫疾患の治療に役立つ可能性があると言われています。

ビタミンDが不足するとどうなるの?

ビタミンDが不足すると、くる病や骨粗しょう症などの症状が出る可能性があることが分かっており、さらに最近は、糖尿病、動脈硬化、免疫力低下、花粉症、うつ、自閉症などの原因にもなるのではないかと指摘されています。

どのくらいビタミンDを摂ればいいの?

実は、ビタミンDの適切な摂取量というのは、研究者たちの間でも、まだ議論が交わされている最中なのです。

例えば、米国小児科学会は、一日299IU小児の最低摂取量として推奨していますが、200IUでは少なすぎるとする研究者はたくさんいます。

成人については、200IU~600IUが欧米では最低摂取量とされています。しかし、ハーバード大学の研究グループは、1日最低1000IUが必要だと主張しており、意見がまとまらない状況です。

また、ビタミンDの過剰摂取を警戒する意見もあります。ビタミンDを摂りすぎると、血清中のカルシウムとリン酸濃度が高くなりすぎてしまい、その影響で、食欲不振や嘔吐、体重減少につながってしまいます。

このように、ビタミンDを過剰摂取することで、身体に悪影響が出る可能性はあるのですが、一日に4万IU以上を長期間摂取し続けるようなことがなければ、基本的に悪影響は出ないと考えられています。

現在日本では、成人男女の目安量は5.5㎍/日となっており、厚生労働省のデータによると、大体の日本人はこの基準量をきちんと摂っていると言われています。
しかし、この摂取量では、上で述べたようなハーバード大学が主張する摂取量には遠く及びません。

どのくらいの摂取量が適切なのか、医学的コンセンサスが得られるかどうかが注目されています。

ビタミンDを供給してくれる食品は?

卵類

鶏卵、うずら卵など

キノコ類

ほんしめじ、干ししいたけ、生しいたけ、まつたけ、えのきたけ、マッシュルーム、きくらげ、白きくらげ など

肉類

ぶた、ぶたロース、にわとり、あひる、かも など

乳類

牛乳、人乳、バター(有塩) など

魚類

かつお、さんま、さば、うなぎ、たい、にじます、くろまぐろ、いさき、いかなご、ひらめ、かれい、にしん、しろさけ、くろかじき、あんこう など

これらの食材に加え、最近はビタミンDのサプリメントも多く販売されています。

参考文献

平成27年 国民健康・栄養調査報告

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