紀平梨花が世界初の快挙!!ジュニアグランプリファイナル2017

紀平 フリー

あの紀平選手がやってくれました、、、!!

ジュニアグランプリファイナルの女子フリースケーティングが今日行われ、紀平梨花(きひら りか)選手は日本勢唯一の選手として出場しました。(そして紀平選手以外の5人は全員ロシア・・・)

結果は4位で、表彰台こそ逃しましたが、トリプルアクセルートリプルトーループ(3回転半ー3回転)成功という、女子選手としては世界初の快挙を成し遂げました。

伊藤みどりさんや浅田真央さんをはじめとして、今までトリプルアクセルを成功させた選手は何人かいますが、3回転半の後にさらに3回転をつけるという大技(3回転半だけでも十分大技ですが。。。)を、公認大会で成功させた選手はいませんでした。

あの浅田真央さんですら成しえなかった技を、若干15歳の紀平選手が見事成功させたのです。

メダルを取れなかったのはなぜ・・・?

金メダルも期待された紀平選手ですが、表彰台に上がることはできませんでした。

プロトコル(採点結果詳細)を見てみると、その原因がわかります。

ショートプログラムの採点結果

紀平選手のショートの採点結果

まず、紀平選手の採点結果を見てみましょう。

紀平梨花 JGPFショート プロトコル

まず、一番左側の”Executed Elements”というのは、実行した技で、その点数は「技術点」と呼ばれます。

上から順に、レイバックスピン(レベル4)、ダブルアクセル、ステップシークエンス(レベル4)、トリプルフリップ-トリプルトーループ、フライング̪̪̪̪̪̪̪̪̪̪̪シットスピン(レベル4)、トリプルルッツ、チェンジフットコンビネーションスピン(レベル4)となります。

エレメンツの右側にある”Base Value”は、技の「基礎点」を表します。
そしてそのさらに右の”GOE”は、”Grade of Execution”の略で、技の出来栄えを-3~+3の7段階で評価します。
ただ、+3をつけたら単純に技に3点加点される、というわけではなく、技の基礎点によって、加点される点数も違ってきます。
また、最高評価と最低評価を与えたジャッジの点は除外されます。

J1~J9というのが、ジャッジ(審判員)の番号ですね。どのジャッジがどんな加点、減点をしたのかがわかるようになっています。
そして一番右端に、技の基礎点に、加点・減点された後の、最終的な技に対する評点が記載されています。

例えば、一番最初のレイバックスピンは、まずLSpに4がついていますから、最高難度の「レベル4」と評価されたことがわかります。
また、”Base Value”が2.70、これは、基礎点が2.70点であることを表していますね。
そしてGOEは1.00ですから、1点加点されていることがわかります。たかが1点、と思われるかもしれませんが、基礎点2.70点の技に対して1点の加点はとても大きいですし、そういう得点が、勝敗を左右したりするものです。
レイバックスピン(レベル4)の「基礎点」と「GOE」の合計点、3.70点が、紀平選手のこのスピンに対する評価となります。

また、トリプルフリップ-トリプルトーループの連続ジャンプや、トリプルルッツには、基礎点の横に「X」がついていますね。
これは、演技後半に跳んだジャンプであることを意味し、基礎点が1.1倍になります。
体力的に厳しくなる後半に跳んだジャンプということで、評価が高くなるのですね。

次に、”Program Components”、こちらの点数は「演技構成点」と呼ばれています。
スケート技術、要素のつなぎ、動作や身のこなし、振り付けや構成、音楽の解釈を、それぞれのジャッジが、10点満点で評価します。
紀平選手の場合、音楽の解釈が7.18点と比較的高く評価され、要素のつなぎが6.79点とs少し低めですね。

ショート1位のトゥルソワ選手と比べると・・・?

ショート1位(総合でも1位)の、アレクサンドラ・トゥルソワ選手(ロシア)と、紀平選手のプロトコルを見比べてみましょう。

以下が、トゥルソワ選手のプロトコルです。

アレクサンドラ ツルソヴァ

ショートの得点は73.25。なんとジュニア女子では歴代最高得点です。

紀平選手もトゥルソワ選手も、大きなミスなく、スピンやステップも取りこぼしなくまとめている、という点は同じなのですが、トゥルソワ選手が、技術点も、演技構成点も上回っています。

2人の相違点としては、まず、紀平選手が前半に1本ジャンプを跳んでいるのに対して、トゥルソワ選手はすべてのジャンプを、基礎点が高くなる後半に固めています。

紀平選手も全部後半にすればいいのに、と思われるかもしれませんが、演技後半は前半に比べ体力も消耗しているので、失敗する可能性も上がり、特にミスが許されないショートではリスクとなるのです。
ですから、トゥルソワ選手を含め、ジャンプを後半に固めているロシアの選手たちは、体力やジャンプに対する相当の自信を感じさせますね。

また、一つ一つの技に対する加点も、トゥルソワ選手の方が多いですね。
これは、難しい入り方をしたり、手を上げてジャンプを跳んだりと、加点を狙った難しい要素が多く取り入れられているからです。

スケート技術や要素のつなぎ、音楽の解釈などを評価する演技構成点に関しても、トゥルソワ選手の方が高得点を得ていますね。

フリースケーティングの採点結果

紀平選手のフリーの採点結果

紀平 ファイナル フリー

上の画像は、紀平選手のフリースケーティングの採点結果です。
公認大会で世界初の成功となった3A-3T(トリプルアクセル-トリプルトーループ)は、加点が1.86点もついています。素晴らしい出来でしたね。
このジャンプだけで、基礎点とGOE合わせて14.66点も取っています。

しかし、2本目のジャンプである単独のトリプルアクセルが、シングルアクセルになってしまうミスがありました。これは残念・・・
まあ、1本トリプルアクセル跳ぶだけでもすごいんですけどね・・・。

あと惜しかったのは、3F(トリプルフリップ)がわずかな回転不足(<)を取られていることです。

ただ、この2つのミスがあった以外は、よくまとまった素晴らしい演技でした。
基礎点が1.1倍になる後半のジャンプ4つも、すべて加点を得ています。
また、3つのスピンはすべて最高評価のレベル4、ステップシークエンスもレベル4です。
ステップとスピンにはすべて加点がついています。

フリーでのトゥルソワ選手は・・・?

トゥルソワ フリー プロトコル

ショートで1位だったアレクサンドラ・トゥルソワ選手はというと、フリーではミスが響いて2位でした。

しかし注目すべきは、なんといっても最初のジャンプ。
「4S<」と記載されていますが、これは「わずかに回転不足の4回転サルコウ」です。
回転不足とはいえ、4回転・・・!!!
しかもトゥルソワ選手は、まだ13歳の選手です。末恐ろしいですね。。。

トゥルソワ選手は、スピン・ステップの取りこぼしがないのはもちろん、ジャンプでは手を上げて加点をとり、また、演技構成点でも高得点を取っています。

ミスが響いてフリーは2位でしたが、ショートとの合計では見事トップに立ち、優勝しました。

今後の紀平選手への期待

今回紀平選手は表彰台を逃しましたが、まず表彰台云々以前に、このレベルの高い中でファイナルに進出し、英才教育を受けたロシア勢の中に割って入って4位に入ったのは、すごいことです。
しかも今回はミスもあってのこの点ですので、ノーミスならあと10点くらい上がると思われます。

来季はシニア??

紀平選手は、今期この調子で好成績を残し続ければ、来期はシニアに移行する可能性が高いです。
シニアに上がれば、ジュニアでは禁止されている、ショートプログラムでのトリプルアクセルが解禁されますから、3Aを武器とする紀平選手には有利にはたらきます。

すでに4回転も成功している!?

ロシアのトゥルソワ選手が4回転サルコウを試合で跳んでいますが、日本勢だって負けてはいません。

紀平選手が4回転トーループやサルコウを練習しているという情報は以前からあったのですが、最近は4回転サルコウの確率が上がってきているとのことです!

はやく試合で跳ぶのを見たいですね!!

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