
2018年度中学入試まであと少しとなりました。
1月入試がある学校は、もう試験が済んでいるところもありますね。
おそらく「第一志望は2月」というお子さんが多いと思います。
今まで培った力を存分に発揮してもらいたいですね。
さてさて、今回の話題は受験直前期の皆さんではなく、現在4年生、5年生のお子さんをお持ちの親御さん向けの記事となります。
以前国語の言語分野と『四科のまとめ 国語』の使い方などに関する記事を書いたのですが、かなりたくさんのアクセスを頂いております。
まだお読みになっていないようでしたら、よろしければ以下もご覧ください。
【中学受験】国語の言語分野確認と、『四科のまとめ 国語』の使い方徹底解説!!
『四科のまとめ』は、社会も大変有名で評価の高い教材となっていますので、こちらのテキストの使い方も知りたいという方も多いのではと思い、今回この記事を書くことにしました。
ただ、「使い方」というのはあくまで一例であって、「絶対にこうしなければならない」というものではもちろんありません。
とくに、やり方がお子さんに合わず、社会が嫌いになってしまう、という事態は絶対に避けたいところです。
ですから、「こういうやり方もあるけど、どうかな」という形でお子さんに提案してみて、お子さん自身がしっくりくるようでしたらそのまま続ける、というようにしてあげてください。
けっして無理やり押し付けないであげてくださいね。
目次 Contents
社会の暗記のコツ
私自身「丸暗記」が好きではないので、あまり「暗記」を前面に押し出したくないのですが、やはり中学受験の社会というのは、どうしても「丸暗記」の要素が強くなってしまいがちです。
特に地名や人物名(もちろん漢字で)など、ひとまず丸暗記するよりほかないですよね。
しかし、ある程度「丸暗記」しなければならないとしても、そこに「流れ」や「ストーリー性」を意識し、できるだけたくさんのものを関連付けて覚えられるようにするよう心がけるのは、大変重要なことです。
また、最も注意していただきたいのは、「理解したうえで暗記しているか」ということです。
理解できているかいないかで、記憶の質が全く違っています。
私が教えた生徒の例をご紹介しましょう。
初めての生徒を教えていたころ、私は、生徒が歴史の勉強で、「幕府って何ですか」「政府って何?」と質問してきたのをよく覚えています。
「幕府は、武家の時代に、将軍が政治をしていた場所だよ」と答えると、「武家って何?」「政治って何?」と返ってきます。
「武家」が分からないのはまだ納得できますが、「政治って何?」と聞かれたときには少し驚くと同時に、説明にちょっと困ってしまいました。
「テレビでもよく聞くと思うんだけど、」と切り出すと、「聞くのは聞くけど、ずっと意味が分からないまま聞き流してた」そうです(;^ω^)
私たちが「常識」だと思っていることも、小学生にとっては「未知のもの」であるというケースは、数え切れません。
考えてみれば、まだ10歳~12歳程度の小学生に分からないのは仕方ないことなのですが、中学受験をする小学生には、「このくらいのことは分かっていてほしい」と、高いレベルを要求してしまいがちなのではないでしょうか。
もちろん、小学5年生とは思えないほど語彙が豊富で、大人に負けない知識を持っているお子さんもいます。
しかし、それが当たり前ではなく、むしろわからなくて当然、ということを理解してあげてください。
上の例でいうと、「幕府」「政府」「政治」といった言葉の意味を理解したうえで歴史の暗記に励んでいるお子さんと、そういった基本的な言葉が分からず、ただやみくもに覚えようとしているお子さんでは、当然暗記の質やっスピードが大きく違ってきます。
ですから、社会の勉強の際には、お子さんがきちんと言葉の意味を理解しているかどうか確認し、分かっていなければ説明してあげるか、自分で調べるよう促してあげてください。
中学受験のテキストには、正直、小学生には難しいであろう単語がたくさん並んでいます。
私も、生徒に歴史を教えるとき、テキストで少し難しい言葉が出てくるたびに「〇〇の意味は分かる?」と確認しながら進めます。
それでも時々、当然知っているだろうと思って流してしまった単語についても、「〇〇ってどういう意味ですか?」と聞かれることもあり、私も「あ、そうか」と反省させられます。
このように、暗記させる前にまず、テキストをしっかり理解できるよう手助けしてあげましょう。
(時々、手助けが必要ないお子さんがいるのも事実です。とくに読書量の多いお子さんは、語彙力が豊かなことが多いですから、中学受験の難しいテキストも読みこなせてしまうのです。小学生の読書の大切さについては、今度別に記事を書きたいと思っていますが、「読書」は、お子さんの感性を豊かにすることはもちろん、しっかりした語彙力を身につけるのに、非常に役立つのです。)
理解を深めることで、暗記事項が「ストーリーの中の一単語」という感覚になりますから、あまり「暗記しなきゃ」と力まなくてもすんなり覚えることができます。
これは、もちろん歴史以外の分野でも言えることです。理解がしっかりできていると、公民であれば、「しくみの中の一単語」、地理であれば「(地域の)特徴の一つ」などとなり、覚えやすくなります。
社会の暗記の決定版『四科のまとめ』のレベル、使い方
『四科のまとめ 社会』のレベル
中学受験社会の総復習用テキストとして長年愛され続けてきただけあって、このテキストは非常に網羅性が高いです。
「レベルの高いテキスト」と言えるでしょう。
『四科のまとめ 社会』を完璧にすれば、他に総復習系の暗記用テキストに手を付ける必要はありません。
(応用問題を解く練習はもちろん必要ですが)
『四科のまとめ 社会』は「基本編」「発展編」に分かれていますが、「基本編」だけでも完璧にできるよう努力しましょう。
『四科のまとめ 社会』を使い始める時期
基本的に6年生になってから使い始めるお子さんが多いでしょう。
私も、自分が中学受験生だったころには、6年の夏休みにやり始めました。
しかし、やり始めて後悔することに。
「もっと早く始めておけばよかった」と。
なぜかというと、5年前期にやった地理の分野を、きれいさっぱり、とまではいきませんが、かなり忘れてしまっていたのです。
それもそのはず。、地理を学び終わってから1年がたっており、特に地理の初めの方の単元に関しては、学んでから1年半が経っていました。
自分のこの経験を教訓に、自分の教え子には、5年後期から『四科のまとめ』に手をつけさせるようにしています(少なくとも社会に関しては)。
こうすることで、地理や歴史を忘れないうちに『四科のまとめ』で総復習し、知識を定着させることができます。
新しい学習単元を学ぶのと並行して四科のまとめをこなすとなると、たしかに負担は少し大きくなります。
しかし、6年生夏休みになって、地理や歴史を大幅に忘れてしまった状態から総復習を始める負担を考えたら、小さなものです。
今4年生、5年生のお子さんを持つ方は是非参考になさってください。
『四科のまとめ 社会』の使い方
解答用紙が付いていますので、普通に解答用紙に答えを記入し、答え合わせをする、というシンプルなやり方でももちろん良いです。
ただ、かなり忘れてしまっている事項が多いお子さんの場合は、いったんテキストをコピーし、そこに答えをオレンジペンなどで全部記入して、赤シートで隠して覚える、というのも一つの方法です。
ただし、赤シートで覚える場合も、ある程度覚えられたら、必ず「解答用紙に書いて答える」という練習もするようにしてください。
これは、きちんと漢字を正確に覚えられているかどうか確認するためです。
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